笑顔は買うことも、強要することも、借りることも、盗むこともできない。
無償で与えて初めて値打ちが出る

デール・カーネギー 


* お笑いをこよなく愛する心理士が、このエッセイを通して、すでに巷で紹介されている心理的健康を保つための予防的情報を、皆様に「笑い」を交えながらお伝えしようと思います。皆様自身が心身共に健康で、皆で笑いの輪を広げて、少しでも充実したフランス生活ができるようお役にたてればと思っております。

自分の素直な気持ち

フランスの9月はバカンスを開けて、新しい学年が始まったり、様々な機関でサービスや習い事が始まる月ですね。子供も大人も期待と不安が入り混じる、なんだかそわそわする月でもあるかと思います。

日本では、9月の新学期は、悲しいことに、子供の自殺が多い月と言われています。フランスでは、9月の新学期、その後のバカンス明けが不登校の問題が増えると言われております*1

私のカウンセリングでは、不登校や引きこもりの方、その親御さんのサポートもさせていただいておりますが、苦しんでいる方のお話を聞きながら、「○○でないと駄目」「○○すべき」「○○しかない」と言った思考に苦しまれている方が、ほとんどだなと感じております。ご自分の目の前にある選択肢が義務として課せられているように思えて、それが「できる」か「できない」か、「成功する」か「失敗する」、「意味がある」か「意味がない」か、という、白・黒、0・100思考に囚われ、追い詰められてしまっている方もいらっしゃいます。

臨床教育学博士の岡本茂樹氏は、若者である学生達に対して、「(彼らが)『変ること』では無く、『元に戻る事』を求めます。元に戻ることとは、簡単に言えば、素直に自分の気持や感情を出せるようになることです。*2」と述べています。

クライエントのお話を伺う際、私はまず、その方の率直なお気持ちをすべて受けとめ、肯定させていただいております。わからない点があれば、「なぜそう感じられたのか」を知りたいという純粋な関心から、偏見なく質問を重ねていきます。そうして丁寧にお話をお聴きすると、「そのような状況であれば、そのように思われるのは自然なことですね」と、毎回心から共感させていただいております。この「偏見無く」相手の気持を聞くのが、ご家族や近しい人の間柄だと、今までの経験や、愛情、思いが強すぎて、なかなか難しいことかと思います。

クライエントの方が、一旦「自分の気持が相手にわかってもらえた」と感じられると、自分の気持や感情を出しやすくなり、その後は、「本当に選択肢としてそれしかないのか?」「他には方法がないのか?」「果たして本当にしたいことは何なのか?」等、色々な可能性を一緒に考えることができるようになります。その上で、ご本人が自分の一番良い、一番望んでいる選択が出来るようにお手伝いさせていただいております。

新年度を向かえる今、皆様もご自分の素直な気持ちに耳を傾けて、全肯定してみてはいかがでしょうか?

*1Benoît, L., Harf, A., Moro, M-R. (2020) Phobie Scolaire. VIGOT.

*2岡本茂樹. (2016) いい子に育てると犯罪者になります. 新潮新書.

La psy qui rit お勧めお笑い芸人・番組

千原ジュニアの座王

関西テレビで放映されている、「千原ジュニアの座王」は2018年から始まったそうですが、私がこの番組の存在を知ったのは昨年。毎回10名程の芸人が参加し、「大喜利」「ギャグ」「モノマネ」などが書かれたイスを使ってイス取りゲームを行うスタイル。イスに座れなかった芸人は、座っている芸人を指名し、椅子に書かれたお題で即興ネタ対決をし、ゲスト審査員が勝敗を判定するもの。最後まで勝ち残った芸人が、その日の「座王」と君臨します。参加者はベテラン・若手・東西の芸人で、ガチンコで戦うストロングスタイルのお笑い番組。何度も座王に輝いている、「笑い飯の西田」や、「ロングコートダディーの堂前」、その他の新たなスターも数々生み出した素晴らしい番組です。

この番組のお陰で、ベジータ扮する「R藤本」が何やっても面白いと始めて知りました。

個人的には、初出場だった「カラタチの前田」が、3連覇を果たしていた「ルシファー吉岡」を倒して、座王に輝いたのがめちゃめちゃ嬉しかったです。

東西の若手漫才師をこの番組で発見できるのもポイントです。

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